任意整理・自己破産

債務整理の種類

2009年12月9日

今回は債務整理の種類について説明したいと思います。

まず、債務整理の種類として以下のように4つあげられます。

  1. 任意整理
  2. 特定調停
  3. 個人再生(民事再生)
  4. 自己破産

それぞれの内容について細かく見ていきます。

 

債務整理の4つの種類

任意整理

任意整理とは、借金の額がそれ程多くなく、分割でも払っていけそうだという場合に行うことが多いです。消費者金融業者などと個別に話し合いをして、3年とか4年など、期間を区切って返済していきます。

原則として今後の利息は全てカットしてもらい、元金のみの返済になるので、随分と毎月の返済は楽になるはずです。業者との個別の話し合いは本人でもできますが、普通は司法書士、弁護士にお願いすることになるかと思います。

毎月の給料から、これくらいなら払っていけそうだという金額を決めます。この業者には1万円、この業者には5千円など。このように人それぞれのライフスタイルに合わせて借金を整理し、払える見通しを立てていくのが任意整理です。

特定調停

簡易裁判所のほうに調停委員と言う人がいて、その方が代わりに任意整理のようなこと(消費者金融等の業者との話し合い)をやってくれます。

任意整理とほとんど似ており、代わりに裁判所の方がおこなってくれます。安価で出来ますが、この場合裁判所に複数回いく必要があるため、本人が仕事をしている状況だと、なかなか時間的に難しい面が出てきます。

個人再生(民事再生)

借金額が500万円までの人は、100万円まで裁判所が強制的に下げてくれます。任意整理等したくても、金額が大きすぎてもう払えないという人が利用します。

原則として100万円を3年かけて返していくので、月2万8千円程になります。500万円の借金が100万円に減るので、大分楽になりますね。ただし、定職を持っている人が対象となります。

自己破産

最後の砦です。
額が大きすぎて分割でも払えないという場合に自己破産を行います。その場合、借金を裁判所の方で全額カットしてくれますが、いくつか生活する上での制限があります。

以上、いろいろな債務整理の方法を書きました。

借金が増えて月々の返済が大変だという方は、上記債務整理を利用して、少しでも返済額が減るような行動をしたほうが良いかと思います。

また、借金を減らす方法として、過払い金請求というものもあります。

過払い金請求

消費者金融は、以前まで25%~29.2%という高額な利息でお金を貸していました。今は利息制限法で定められた利息で貸付していますが、以前まではそうではなかったのです。それは単純に29.2%までは罰則がなかったために、そこまで暴利で営業していました。

ただ罰則がなかったというだけで、本来は違法です。
ですので、利息制限法を越えて支払っていた場合、過去にさかのぼって今の低い利息制限法の金利のラインに引きなおしを行い払い過ぎを計算します。そして、払い過ぎている利息分を元金に充当させます。

3年くらい継続して借りていた場合でも、過払い金までは出ないかもしれませんが、元金への充当を行えば、元金が半分に減る場合もあります。5年以上継続して払い続けている場合、元金への充当を行い、それにプラスして、お金が余るので、それを過払い金という形で受け取ることもできます。借金がなくなり、そのうえお金が戻ってくるんです。これを利用しない手はありません。

※上記過払い請求は、認定を受けた司法書士と弁護士で行うことができます。

実例として以下のケースもあります。

借金が現在500万円ほどある、母子家庭からの相談です。子供を育てるために消費者金融からお金を借りてしまいました。そして、20年近くも真面目に返してきたのですが、減るどころかますます増えていってしまい、少しでも楽になればと思い、ある司法書士のところに相談にきたそうです。

司法書士が各業者に取引履歴を出してもらい、引きなおし計算をした結果、全ての業者で過払い金になっていたそうです。そして500万円の借金があったのですが、最後に終わってみると、逆に500万円戻ってきたという実例もあります。

いろいろなやり方で、借金を減らす方法がありますので、少しでも楽に返済できるように、行動されてみてはいかがでしょうか。

 

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