パチンコの話題

スマスロ、スマパチは成功するのか?失敗するのか?

パチンコ店は一時期コロナ禍と出玉規制によって危機的状況を迎えました。
それによって特に中小店舗が廃業へと追い込まれました。それは今も続いています。

1995年には1万8千店舗もあったパチンコ店は、今や7000店舗を下回る勢いで店を閉じています。
今後はスマートスロット(スマスロ)やスマートパチンコ(スマパチ)等の導入が見込めない店舗はさらに苦しい経営を強いられるでしょう。

2022年の11月からスマスロが導入され、2023年早々にスマパチも導入が予定されています。

 

スマスロ、スマパチって何?

スマスロ、スマパチとは、次世代の遊技機で、そもそもパチンコ玉やメダルに触れることなく遊戯ができる台です。

スロットはメダルが必要なく(データの移動のみ)、またパチンコは内部だけで玉が完結される循環型のため、店舗内の大掛かりな循環システムが不要になります。玉の補充等は必要なくパチンコ台は機械単体だけで動かすことができるのです。

さらにスマスロでは有利区間上限の廃止など規制緩和の恩恵を受け、より様々な見せ方が可能となりました。今後スマートパチンコも大当り確率等の恩恵が見込まれます。

2023年度から徐々にスマート台が増えていき、数年後にはすべての台がスマスロやスマパチに移行する可能性があります。

なぜスマスロやスマパチへ業界が誘導したいのでしょうか。それらは様々なメリットがあるからです。

※L革命機ヴァルヴレイヴD
※バキLバキL3
※LアナザーリノヘブンCC
※HEY!エリートサラリーマン鏡PA4

スマスロ、スマパチのメリット

スマートパチスロ(スマスロ)、スマートパチンコ(スマパチ)のメリット一覧

・(パチンコ玉やメダルの)投入いらずのスピーディーさで稼働効率上昇
・出玉情報を一元集中し依存防止に寄与
・玉やメダルの持ち込み、糸くず玉、クレマン等の不正行為からホールを守る
・機械の部品点数削除による機械重量低下、大型設備不要で消費電力も大きく低下
・玉・メダル管理が不要で労働工数軽減、坪効率が改善され運営コストが削減
・客側にとって玉、メダルに触れることがないためクリーンな遊戯空間
・玉循環音や賞球、払い出し音が完全消滅、遊戯環境が大きく改善。

一番大きいのが店舗側のコストが削減されることと、遊戯データを一元管理できることです。
現在スマスロでは遊技機の出玉情報等が、日本電動式遊技機工業協同組合(日電協)の管理する遊技機情報センターに送信され、遊技機情報センターにて厳正に管理されます。
ここで遊技機に対する不正防止対策や、出玉等の射幸性が高まることの防止が行なえます。

情報を一元管理することで、組合側で台に対するさまざまな不正を検知できるようになります。
また、スマスロではコンプリート機能として差枚が最もマイナスになったところから19,000枚獲得すると、その日の稼働が停止する機能が備わっています。
もし19,000枚以上の差枚がデータ上記録されていれば、なんらかの不正が行われた可能性があるということです。(稼働停止の台は設定変更で解除されます)

※パチンコでのコンプリート機能は95,000発となります。(等価交換で38万円)

スマスロ、スマパチのデメリット

スマスロ、スマパチのデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

・実際に玉やメダルに触ることができない。
・別積みやカチ盛りができない
・台の確保ができない

実際に玉やメダルに触れないで遊ぶというのはユーザーからしたら物足りないということになるかもしれません。
やっぱり「箱を積むことが快感なんだよ」「カチ盛りこそスロットだろっ」と!
ついクセで下皿からメダルを取ろうとしたり、下皿に物を置いて台を確保しようとしたり(今は下皿があるかもしれませんが今後あるとは限りません)

ホール側としても別積みをすることでこれまでは大量出玉をアピールしていましたが、スマート機ではできなくなります。
大当たり表記のボードを、台の上に目立つように掲げるホールが今後多くなるでしょう。

ですがデメリットはメリットに比べて以外に少ないかもしれません。

スマート化するにはどのくらい費用がかかるのか

すべての台をスマート化すれば大掛かりの循環システムは不要になります。一部だけ残すやり方は効率的ではありません。

今はスマート台そのものや、スマート台を設置するユニット自体の供給も追いついていないために、普及率は5%程(パチスロ130万台中でスマスロは約7万台ほど)です。
魅力的な台が増え続ければの話ですが、2023年度中には15%、2024年度中には40%などと急激に伸びていくでしょう。

そうなった場合、金銭的にスマスロ、スマパチを導入できない店舗は厳しい状況になるかもしれません。
スマスロの価格は約60万円。それにプラスして供給ユニット等の設備費で1台あたり40万円程かかります。トータルで1台あたり100万円が必要になります。
500台設置のパチンコホールの場合、それだけで5億円の購入設置費用がかかることになります。もちろんそのお金は最終的にユーザーである打ちて側が負担します。

レトロ台(スマート台ではない)を置く店として生き残る可能性もありますが、数年後には検定切れで台を外さなければなりません。
パチンコ・パチスロの設置期限は現行法が改正されない限り最長6年です。(新台から検定期間の3年と認定期間の3年合わせて最大6年間ホールに設置可能)

それ以降はスマート機ではない現行機種が販売されていなければ良いのですが、そうでなければスマート機を導入するか廃業を検討するしかなくなります。

さらに数年後の新規オープン店の場合はどうなるでしょう。

スマート台のみの導入では大掛かりな施設が必要なくなります。実際にセブンイレブンの跡地がパチンコ店(スマート台専用)になったということもあるかもしれません。


※玉循環システム(緑線→青線→研磨機→赤線→補給樋→) 出典:ACE DENKEN様

実際には風俗営業法のために学校や児童福祉施設の近くには設置できませんし、ある程度の広さがないと儲けがでないということがあります。ですがパチンコ店、スロット店を作りやすくなることは間違いないでしょう。

今後のスマパチ、スマスロの運命は?

今はまだ市場には7万台程度しか導入されていないスマート機。スロット台での普及率では約5%程度です。ですが、業界全体として推し進めていいる施策であるため、今後普及していく可能性が高いを言えるでしょう。

ホール側としては初期導入費用はもちろん高いのですが、数年かけて移行していくことで逆に運用コストは削減されていきます。
打ち手に取っても玉やメダルに触れることなく、またあの循環システムの騒音から逃れることができるでしょう。もちろん台からの爆音は逃れることはできませんが・・・。

スマート台の中古台も利用価値が高そうです。自宅は元より、ゲームセンター、老人保健施設等にも娯楽として設置されるかもしれません。
スマート機自体が単体で稼働することが容易だからです。メダルや玉に触れることなく遊戯できることが最大のメリットになるかもしれません。

賛成、反対さまざま意見が飛び交っていますが、結局のところ打ち手としては面白ければどちらでも良いという感想なのではないでしょうか。

さあ、3年後、5年後、パチンコ業界はどうなっているのか、スマート機は失敗に終わるのか、それとも成功するのか、楽しみです。

 

-パチンコの話題
-, , , ,