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生活保護者 と ヤミ金

2012年2月7日

生活保護受給者が約208万人になったと厚生労働省から発表がありました。
前月比7837人増の207万9761人。これは5ヶ月連続で更新し、過去最高を記録したとのこと。
(今までは1951年の204万6646人)

95年には88万人だったのが、2012年には208万人に急増しています。

おおよそ100人に1.7人は生活保護受給者という計算になります。
生活保護者に対する国の予算については2011年では3兆4000億となっており、国や地方自治体の膨大な財政負担となっています。

そんな生活保護者を狙ったヤミ金が増えています。

 

生活保護とは

■生活保護者というのは、

  • 病気などの事情で仕事ができない
  • 家庭の事情で収入がない
  • 働き口が見つからない、お金を稼ぐことができない
  • 親族などに援助を受けることができない

などの理由で受給されている方が多いと思います。
基本的に生活保護は、文化的な最低限の生活を送れるくらいの金額しか保証されません。

■生活保護の良い点

ですが、保険料や年金保険料が免除となり、さらに医療費も無料、税金免除や障害者手帳を取得すれば市営地下鉄や市バスなども無料になります。

■生活保護の悪い点

もちろん、申請するためにはいろいろな条件をクリアしなければなりません。
生活保護を受給する場合、親(子)、祖父母、兄弟、義兄弟などの同意が必要になります。

同意というのは、生活保護受給者に○○の理由で援助できませんというものです。
(場合によってはプライドを捨てる必要があるかもしれません)

他にも生活保護者は原則持ち家や車、そして貯金ができません。
(持家は許可される場合があります)
生活保護を受けるには一切の財産があってはだめなのです。
そして単身の場合、10万円程度でやりくりをしなけらばなりません。

他に収入があれば支給額から引かれます。そして定期的に行政のケースワーカーや民生委員からは常に生活態度を把握されます。(監視されるのです。)

以上のように生活保護受給に対して、良い点、悪い点はそれぞれあります。

■一番怖いのは・・・

ですが、一番怖いのはこの制度を知らないことです。
知らずに最低限の生活以下の生活で暮らしている方もいるはずです。
そのような人はこの制度を利用するべきだと思います。

昨今、低所得者が生活保護者というのであれば、まじめに働いている人は馬鹿をみるという考えが世間でが蔓延しています。普通に非正規で働いている人よりも生活保護の支給が多いと。確かにそのように受け止め方もあるかと思います。
ですが「働きたくても働けない」、「社会に貢献したい」、「やりがいが持てない」、そして「普通の生活ができない」こういうことが出来ない事ほど辛いことではないでしょうか。

生活保護者

ヤミ金にとって生活保護者は安定した収入がある、ある意味おいしい客です。
借金であえぐ生活保護者を生活保護受給者カードを担保にお金を貸します。
毎月現金で受け取る生活保護費を、その場で闇金への返済に充てるのです。

生活保護者と闇金の関係

毎月3日、役場周辺は異様な熱気であふれかえる。
福岡県のほぼ中央に位置する川崎町。人口2万人を切る町で、3千人余に生活保護が支給される日だ。いち早く受け取ろうと、朝9時には100人以上が窓口に列をなす。

「おはよ」。

自宅から歩いて来た女性は、役場の敷地内でたばこを吸う男性に声をかけた。

「はいよ」。

男性(62)は言うと、カバンを開けて生活保護費を受け取るために必要な受給者カードを取り出し、女性に手渡した。

「今月は1万5千円ね」

男性は貸金業者、女性はその客。
カードは「担保」で、保護の支給日だけ返される。

この日、役場周辺に顔を見せた貸金業者は10社以上。大半は登録業者だが、実態は同様の違法営業をする「ヤミ金」のようだ。ある業者は支給された封筒を役場の敷地内で堂々と破り、現金をつかみ取った。

「借りたいやつがいれば金を貸す。逃げられないように担保を取る。何も悪くない」。
町で30年以上貸金業を営む女性の事件への感想だ

こういう光景が至る所にあるのです。

 

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