パチンコの話題

パチンコ屋というギャンブル場

2015年1月2日

公益財団法人日本生産性本部が毎年出しているレジャー白書があります。
レジャー白書2014によると、パチンコの参加人口、売上高が低下しています。

パチンコ参加人口はついに1000万人を下回ってしまいました。
10年前に比べると45%の低下、1995年の全盛期と比べると67%低下となり、パチンコ人口がおよそ3分の1となりました。

 

パチンコ人口が3分の1へ

パチンコ参加人数減の原因はいくつか考えられますが、一番の要因は若い年齢層の獲得ができなかったからだと思います。
実際にパチンコを遊戯している多くの方は中高年、お年寄りがほとんです。
特にお年寄りが多い印象で、男女差はあまりありません。

パチンコ業界も将来のことを考え若年者の取り組みをしてきました。
若い年齢層を獲得しなければこの業界に未来はないからです。

ヱヴァンゲリヲン、北斗の拳、ルパン三世、AKB48、キン肉マン、リング、ハルヒ、冬ソナなど人気アニメや映画、ドラマ、アイドル、萌系などとのタイアップ機種を次々にリリースし、パチンコ人口の定着をはかりましたが、そこまでには至りませんでした。

若者が増えないからには、パチンコ人口は減るばかりです。

パチンコ人口が減る中でパチンコ店は利益を出さなければならない。
利益を出すためには、他店舗より多くのお客を呼び込まなければなりません。
そのためには何をするか。

多くのパチンコ店が選択したのが、新機種の早期導入とさらに射幸心を煽ることでした。

新機種の導入サイクルの早さ

周りより早く話題の新機種を導入することで差別化をはかりました。
しかし、結局は他店も追随し、同じような戦略を行い、客の奪い合いとなります。

その結果どうなったか。

新機種導入サイクルが早まり、コスト増大に繋がりました。
そのコストはどこから回収するのか。当然お客から回収するのです。

射幸心の煽ることで・・・

もうひとつは射幸心をより煽ることですが、それはパチンコ=娯楽から、パチンコ=ギャンブルへの変貌です。昔は少ないお金でも長く遊ぶことができましたが、今は1万円はほんの1時間で失ってしまいます。でも逆に1日で10万円勝つことも可能なのです。

換金率を等価に変更し、低確率の台を増やし連チャン率を上げ出玉を増やしました。
射幸性を煽ることで、客を獲得しようとしたのです。その結果がギャンブル依存症です。
厚生労働省の研究班が、ギャンブル依存症の人数は536万人にも上ると発表したのです。

ギャンブル依存症になると、自分の意志では問題解決できなくなります。
脳が変化するためです。
ギャンブルで勝った体験が、強烈に脳の記憶に刻印されてしまいます。
そのため、繰り返し繰り返しその刺激を求めて更にギャンブルにのめり込みます。

パチンコはギャンブルである

パチンコはもはや娯楽ではないのです。正真正銘のギャンブルなのです。
当然ギャンブルなので、世間一般では受け入れられません。
現在はパチンコをしていること=ギャンブルと見られてしまうため、更に若者は敬遠します。

利益を得るために、射幸心を煽る低確率の新機種をサイクルを短くして出し続けた結果が今の状況です。

パチンコ業界もバカではありませんので、今は1円パチンコや長く遊べる機種を導入する方向に変わってきています。

しかし、問題なのはパチンコ人口は大幅に減少しているのに対して、売上高の落ち込みは緩やかなことです。これの意味していることは、単純に客ひとりに対しての負債が増えているということなのです。

その結果がギャンブル依存症の増加です。
店側は利益を出さなければならない。だが客は少なくなっていくため、客ひとりに多くの負担を負わせる結果になる。

ギャンブル依存症を減らすためにも、パチンコが楽しい娯楽として認められるためにも、パチンコ業界自体の規模の適正化を今図るべきだと思います。

都会も田舎も駅を降りれば、そこにはパチンコ屋というギャンブル場が存在する。

■関連リンク
パチンコ と 借金 と ギャンブル依存症 part1

 

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